大阪新美術館プロポーザル

2017.02.03 Friday

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    JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

    今日は大阪新美術館の第二次審査の公開プレゼンテーションがあった。

    去年、私自身初めてプロポーザルに応募したことと、

    私が一番好きな建築物が谷口吉生氏設計の豊田市美術館ということもあり、

    今後の勉強になるようにと思い、拝聴させて頂いた。

     

    会場は大きなホールだったが、ほぼ満席の状態で

    高い注目度であることが伝わってきた。

     

    プロポーザルに参加したのは68組で

    第二次審査に進んだのは5組である。

    その中でも槇総合計画事務所のプレゼンを楽しみにしていた。

    そして、最初のプレゼンが槇総合計画事務所だった。

    槇文彦氏は今年89歳なので、事務所の別の方がプレゼンするものと思っていたが、

    ご本人がしゃべり始めたので驚いた。

    さらにご本人には失礼だが、年不相応に滑舌も良く、

    アーバンキューブ、パブリックスペース等のキーワードを通して、

    非常に分かり易く、かつ、ご自分の知識、経験を基に話されていたので、

    説得力のある内容だった。

    大学時代に槇氏の著作を読んだことがあるが、

    その著作同様に力みのない話し方で完成後の建物のイメージも出来、

    その建物に可能性を感じることもできた。

     

    その後、大手の組織設計事務所のプレゼンが続いたが、途中で退席してしまった。

    プレゼン資料やパースの質では槇総合計画事務所よりも上であったし、

    別の配置案での工事費の比較等を用いて詳細に検討していることは伝わってきた。

    しかし、一番重要な「何故その建物の提案なのか」という根幹部分では

    「美術と街をつなぐ」「その方法は楽しくない」「そうしないとつらい状態になる」等

    非常に感情的かつ抽象的な説明が多く、大学の設計演習の発表会を聞いている気分になってしまった。

    あれだけのプレゼンの準備ができるから、きっと彼らは優秀な人達だと思う。

    ただ、設計案の説明は詩的な表現ではなく、論理的な説明を行うべきだと思った。

    建築というものは抽象的な概念から始まり、最後は避けようがないぐらい具体的になる。

    だからこそ、人に説明する段階では感情的かつ抽象的な所からは一歩前に進まないと相手に伝わらないように思う。

     

    予定よりも早く会場を後にしたので、ついでに大阪新美術館の計画地を見に行った。

    計画地はシーザー・ペリ設計の国立国際美術館の北側だった。

    敷地の周りは高層ビルが立ち並んでいたが、そこだけぽっかりと穴が開いたように

    空き地が広がり「大阪新美術館建設予定地」の看板が弱弱しく物寂し気に立っていた。

    実際にプロポーザルの公開プレゼンテーションを拝聴し、

    いろいろと思う所はあったが、その舞台にさえ立っていない自分がその看板のように思えた。

    早く彼らと同じ舞台に立てるだけの実力を身に着け、美術館の設計をしてみたい。

    外構工事

    2017.01.27 Friday

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      JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

      事務所1軒目の方はすでに今月上旬には引っ越しをされているが、

      一部補修内容がまだ残っており、

      かつ、引っ越し後に外構工事を行っていることもあり、

      今は1週間に1度のペースで現場を訪れている。

       

      土地は決して狭くはないが、建物が大きいので、

      外構は門壁と駐車スペースでほぼ占められている。

      土間コンクリートは昨日打ち込み、来週以降には車の乗り入れが可能とのこと。

       

      真夏と真冬にありがちだが、外構工事前に入居されるとエアコンで困ることが多い。

      エアコンを設置するとそれに付随して室外機を設置する。

      ただ、外構が終わっていないと室外機を仮置きせざるを得ない。

      外構工事のために室外機を動かすと中のガスが抜け故障の原因となる。

      今回もその状況のため、この寒さが続く中で建築主はエアコンなしで生活されている。

      ようやくエアコンを設置できるので、こちらも安心した。

       

      今日で内部の補修、外構工事がある程度、完了の目処がたった。

      来月にはカメラマンに依頼して完成写真を撮ってもらう予定だ。

      そして、その写真を以って事務所のホームページを立ち上げる予定である。

      確定申告

      2017.01.26 Thursday

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        JUGEMテーマ:法律

        今日は税務署主催の確定申告の説明会に行ってきた。

         

        この一年は設計の仕事でばたばたしていて、

        今更ながら確定申告や税法の知識を頭に刷り込んでいる。

        6法は勉強してきてある程度、仕組みが分かっているが、

        税法は同じ法律とは言え、完全な素人だ。

         

        会社員時代は会社が勝手に計算して税金を納めてきたが、

        いざ自分でしようとすると分からないことが多い。

        振り返ればこの一年は設計にしろ、法律にしろ、

        自分がいかにいろいろなことを理解していなかったかを

        痛感した一年だった。

        ただ、一生何事も勉強と考え、こつこつやっていこう。

        平成29年司法試験予備試験受験案内

        2017.01.18 Wednesday

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          JUGEMテーマ:法律

          平成29年司法試験予備試験受験案内が届いた。

          今回で4回目の受験になる。

          この半年は今までとはやり方を変えて

          論文の勉強はほとんどせず、択一で点数を取れるように

          択一過去問を一問一問理解できるまで進めてきた。

          ただ、想定はしていたが、7法を回すのにあまりに時間がかかっており、

          試験まであと4か月あるがすでに焦り始めている。

          だが、今までは焦って回すことを重視してきて

          結局、得点があまり変わっていないので、

          試験日まで今のやり方を貫き通す。

           

          左は確定申告の参考本。右は来月行われるプロポーザルの公開プレゼンテーションの傍聴許可証。

          法律の勉強もしなければならないが、税金も納めなければならないし、

          建築の知識・経験も吸収しなければならない。

          考え出すと頭がいっぱいになるが、自分で納得の行く高みを目指す以上、

          焦らずゆっくりもせず、血肉化していくしかない。

           

          伝統軸組構法

          2017.01.17 Tuesday

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            JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

            去年の春に実家が熊本地震で震災し、全壊の判定を受けた。

            夏に丸二日かけて現場調査し、その後合間に現況図起こし、計画プランの検討を重ねてきた。

            また、そのプランに基づいての概算見積、等を作成し、先日、その説明等で実家を訪れた。

             

            建物全景。私の祖父の代に建築し、約築70年。

            図面を起こして初めて分かったが、延床面積が約90坪あった。

            今まで木造住宅はたくさん設計してきたが、一番多い規模は30坪程度である。

            想像以上の大きさに驚いた。

             

            現地で改めて事前に送付していた現況図、計画プラン、概算見積等を両親に説明した。

            また、その資料と共に、この半年でこの建物・土地についていろいろと調べた内容も

            書類を作成し送付していた。

             

            調べていろいろと分かったこと。

            ・4年前の時点で町役場から最大震度7の地震が近い将来起こる可能性があることがすでに発信されていたこと。

            ・これも町役場情報でこの周辺は河川が氾濫した場合に最大で1.5m程度の浸水のおそれがあること。

             (床の高さが地面から75cm程度あり、やたら高いと思っていたが、

             おそらく洪水に対しての先人の知恵で床高さを高く設定していると思われる。)

            ・伝統構法は大きな地震の度に被害を受けているイメージがあったが、

             仕組みとしては土壁で地震の衝撃を吸収し、構造体で粘って、それでも耐えきれない場合は

             建物が束石から滑って対応している、柔らかい構造体であること。

            ・現代の木造軸組構法は壁・床をパネル状に作り、金物で固め、頑丈な箱を作って

             地震に対応している、硬い構造体であること。

             ただ、倒壊・損傷すると補修等はかなり難しい。

            ・日本の風景を作っている伝統構法の家は研究があまりなされておらず、

             関連資料や専門書等がかなり少ない。

            ・地震で倒壊している伝統構法の家はどれも築年数が最低でも50年以上で

             現在の家とは経年劣化の度合いや法律で決められている性能が異なるため、

             一概に地震に弱いとは言えない。

            ・伝統構法は構造体も含め、全てが視認できるため、メンテナンスがし易い。

             ただ、その構法に対応できる職人さんが少なくなってきている。

            ・建物は全壊扱いだが、大黒柱は傾き・変形がなく、白アリの蟻害を受けている所と土壁が

             激しく損傷を受けているように見えるだけで建物としてはそこまで損傷していない。

             

            ただ、計画プランの概算は建物規模が大きく、グレードアップすることもあり、新築が1,2軒建つぐらいかかる。

            損傷を受けている部分だけの補修でも通常のリフォーム工事とは比較にならないぐらい費用がかかることが分かった。

            年老いた両親が負担するにはかなり厳しい内容である。

             

            小屋裏の梁組。

            設計を仕事にしている人間からすれば、

            こんな立派な構造の家を建てることはそうそうない。

            こんな貴重なものを解体してしまうのはもったいなく感じてしまう。

             

            こちらは納屋の全景。

             

            周辺の地域ではブルーシートが掛けられている家もまだまだあったが、

            地震から9か月経ったこともあり、更地になっている場所が目立った。

            ただ、この伝統構法の特性を加味すると、

            見た目だけで安易に解体してしまわずにみんなの記憶を受け持った、

            そして、この地域の風景を形作っているこれらの建物をなんとか残していきたい。

            だが、予算とは無関係にはそれは為し得ない。

            設計者である私が現況図、計画プラン、概算見積を作成することで

            ある程度、方向性を決めて行く材料は揃ったと思う。

            まだ動き出すには時間がかかりそうだが、

            より良い方向に進めるように私のできることを考えていきたいと思う。

            ふと考えると、今日は阪神大震災の22年目の日だった。

            今、神戸に暮らし、熊本地震の被害を受けた建物の検討をしていることに

            何かしらの縁を感じる。