もう終わらないかもしれない

2019.10.09 Wednesday

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    敷地外の下水管敷設に関していろいろと問題があると

    業者さんより連絡があり、現場打合せを行った。

     

    敷地近くの歩道。

    敷地から最終接続桝まで約60m程度あり、

    何か所か試掘して地中状況を調べた上で

    関係課とやり取りをし、申請は下りている。

    ただ、業者さんと現場で打合せすると

    試掘した以外の所で水道管、ガス管、電気配線等が

    場当たり的に施工されており、複雑に上下左右に入り乱れている。

    役所からは新設する下水管は基本的に真っすぐ通すように指導があったが、

    現状の状況からするとそれが難しい。

    そこで、担当課にすぐに連絡を入れ、急遽、業者さんにも同行してもらって

    打合せをすることになった。

     

    役所に着き、担当者と打合せを行い、

    現状の説明を口頭と写真を見せながら行った。

    業者さんからすると地中の埋設物がある以上、下水管を敷設する位置は

    これ以上どうしようもないが、予測していた通り、

    ある程度は理解してもらったが、一部、既存の構築物や配管をやり替えてでも

    計画内容を修正するように指示があった。

    さらにそうなると舗装復旧の面積も当初の1.5倍程度に増えることになる。

    主に役所と業者さんのやり取りで、約1時間程度の打合せだったが、

    お互い譲らず無言の時間が長かった。

    私は散々このやり取りをしてきているからどんな結論になるかは予測できたが、

    私の方もほぼ無言でやり取りを見守った。

    ただ、設計者も施工者も役所の指導を無視することはできないので、

    結局、役所の指導を飲み込まざるを得ないことになった。

    しかし、そうなると当初見込んでいた予算からまた増額となる。

    元々、役所の指導に基づいてこの下水管も新設することになり、

    大幅な増額工事となったが、さらに増額となる。

    そして、この担当課にはすでに1年半以上通っているが、

    また申請の修正が必要となることになる。

     

    役所との打合せが終わり、いつもの帰り道で

    この申請はもう終わらないかもしれないと思えた。

    建築主の言い分も分かる。役所の言い分も分かる。

    施工業者の言い分も分かる。

    ただ、それぞれの中間にいる私がそれを解決に導くしかない。

    これだけ長期間携わっているから誰が悪い、これが悪い等はもう思わないが、

    解決しない限り、関係者それぞれが困ることになる。

    増額になる費用を私が負担することもできないし、

    役所の内規を私が変更することもできないし、

    施工業者の手間を私が負担することもできないが、

    設計者としてそれぞれの言い分を踏まえて、

    この問題を解決に近づけていくことはできると思うし、

    逆にそれしかできない。

    設計者として最後まで諦めずに当たっていきたい。

    あと少し

    2019.10.04 Friday

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      約2年携わっている福祉施設の完成が近づいてきた。

      ただ、敷地内の外構や建物の完成はほぼ見えてきたが、

      敷地外の開発関係の工事がまだかかりそうだ。

       

      デイルーム全景。

      内部の清掃や消防関係の設備も設置が終わっている。

      あとは畳を入れるぐらいしか工事内容は残っていない。

       

      外部のスロープ工事中。

      再来週には建物の完了検査や消防検査を行う予定。

       

      敷地外の工事も早く行いたいが、施工者が提出している

      役所の書類審査が終わるのを待っている。

      かなり前に提出した書類が数週間遅れで下りてきて、

      さらに今日それを受けて別の書類を提出したとのこと。

      完成も近づいているが、この案件では設計や工事はあまり印象になく、

      ほぼ書類作成と申請しか覚えていない。

      今までも同規模の建物の設計や申請は行ったことがあるが、

      ここまで申請ばかりやっていた記憶がない。

      たまたまこの自治体だけなのかもしれないが、

      設計の密度を上げるためには申請は切り離して

      分業することも必要なのかもしれない。

       

      当たり前のことだが、設計者は設計に集中しなければならない。

      そして、設計者がその環境を作ることも仕事の内だと思う。

      設計は設計者しかできないから。

      そんな原理原則が実行できるように日々考えていきたい。

      自分を時代に合わせるか、時代を自分に合わせるか

      2019.10.02 Wednesday

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        リノベーション現場で各業者さんとの打合せのため、

        現場に向かった。

        建築主にも足を運んでもらって

        現状を一緒に確認してもらった。

         

        床下地を張り、構造検討に基づいて必要な個所の補強等を始めている。

        サッシも全て交換するということでサッシ枠が一部納品されていた。

        建築主にも現場を確認してもらいながら、

        前回に現場で説明した内容からさらに細かく説明したい内容等を説明し、

        今後の工事の方向性を決めていった。

         

        かんなで木材を削った屑。

        業者打合せや建築主との打合せの後、

        現場監督と話していたが、

        今回現場を担当してもらっている大工さんは親子である。

        主に力仕事は息子さん、

        指示を出したり、統括しているのはお父さん、という感じである。

        お父さんの方は高齢だが、この方が担当大工で良かったと話をしていた。

        今の家はプレカット工場で木材はほぼ全て加工してしまって、

        極端に言うと現場でそれを組み立てるだけのイメージである。

        昔のように現場で丸太を削って、仕口を検討しながら考えたりということはほぼない。

        以前に大工の社長の家を担当した時は手刻みで躯体を組み上げたが、

        そんな経験は今までもその1軒だけであるし、

        今後もほぼないぐらいの貴重な経験で今でも感謝している。

        そして、今回は築40年の家なので、

        今の家とは異なり、水平垂直もある意味、いい加減であるし、

        通りも通っていない部分もある。

        今の家のようにただ組み立てれば良いという訳にはならない。

        現状の梁の反り具合に合わせて下地を組む必要もあるし、

        通りが通っていない所も微妙に調整しながら工事を進めていく必要がある。

         

        大工さんの仕事一つ考えてみても以前に比べれば

        高度な技術がなくとも大工仕事が可能になってきている。

        さらに近い将来は大工という職業ではなく、

        単に組み立てる人という枠組みになるかもしれない。

        設計も昔は全て図面は手書きだった。

        私が設計を始めた頃にCADが主流になり、

        今は手書きで図面を書く設計事務所なんてあるんだろうかという感じである。

        さらに3DのCADであるBIMが徐々に浸透し、

        おそらく近い将来はBIMが主流になりそうな流れである。

        どんな仕事でも技術や時代が進展する以上、

        それに自分を合わせて行く必要がある。

        そうしないと時代に取り残されていくだけだと思う。

        ただ、反面、1周回って時代が自分に合ってくることもあると思う。

        今回の大工さんの昔ながらの技術は今では少数派なのかもしれないが、

        この技術がないと対応できない部分が多々あると思う。

         

        私も設計者として、自分を時代に合わせつつも、

        時代を自分に合わせることができるように日々の努力が必要だと思う。

        新しい技術や考えを吸収しつつも、

        手を動かして図面を書いたり、過去の建物から学ぶ気持ちを忘れず、

        一日一日を大切にしていきたいと思う。

         

        こんな日があっても良い

        2019.09.26 Thursday

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          道路と敷地の接道の申請のやり取りを始めてから約8か月。

          いまだ、申請書すら提出できていない。

          以前に勤めていた設計事務所で

          非住宅を設計している時にいろんな届出や申請を出していたが、

          こんなに時間がかかった記憶がないが、

          ここ最近で何かが大きく変わったのだろうか。

           

          敷地の全景。

          最初にここを訪れてからもう少しで約1年。

          建築設計の手前の段階すら終わっていないから、

          ここに建物が建つ日はいつになることやら。

           

          今日はこの建築主から別件で相談があり、

          久しぶりにお会いした。

          その相談が早々に終わり、お互い少し時間があるということで、

          何故か建築主の飼い猫の餌を一緒に買いに行くことになった。

          近所のホームセンターに行って猫の餌の陳列棚に着いたが、

          あまりの種類の多さに驚いた。

          私自身ペットを飼っていないので、

          なかなかこの陳列棚に足が向くこともないが、

          いつか飼い猫を大切にしている建築主とのやり取りで役に立つこともあるかな、

          と考えながら、一緒に餌を吟味した。

           

          事務所開設後、がむしゃらに前だけ向いて走っていたような感じだが、

          最近は前だけ向くのではなく、きょろきょろいろんな方向を向いた方が

          結果的に良いのではないかと考えている。

          今日みたいに猫の餌を吟味するような日があっても良いし、

          そんな日を今後、増やしていきたいと思う。

          私のイメージだが、設計は雑学の最たるものだし、

          私自身、雑学が好きだから何事も勉強と、いろんなことを吸収していきたいと思う。

          構造に関しての現場打合せ

          2019.09.23 Monday

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            またまたリノベーション現場。

            リノベーションは解体して初めて状況が把握できる。

            新築の場合は更地になった土地が敷地であり、

            計画初期段階からいろんなことを考えながら計画できるが、

            リノベーションはある程度、当たりを付けながら計画していき、

            解体して初めて敷地を見るようなものだから、

            どうしても手戻りが出てくるし、現場をずっと留めておくこともできないので、

            常に時間がない。

            この2週間は2,3日に1回ペースで現場へ来ているが、

            ここが勝負所なので、手を抜かずしっかり検討と行動をしていく。

             

            現場に資材が運び込まれていた。

            この日は現場監督や大工さんと構造補強の内容に関して打合せを行った。

             

            シロアリに食い荒らされていた水廻りの土台を撤去し、

            新設のヒノキの土台を入れ替え。

             

            この日の打合せでは一番年長者の大工さんを中心にいろいろと

            計画内容の打合せを進めたが、やはり経験者は頼りがいがあり、

            いくつか悩んでいた内容や最善の策としてどうすれば良いか等を

            説得力ある話をしてくれた。

            最終的には私から建築主に説明して、どうするかが決まるが、

            建築主、設計者、施工者、それぞれが最終の完成形を目指して

            それぞれがすべきことをしっかりしていけば、

            それぞれが納得のいく完成形へとたどり着くはずである。

            設計者は全体の責任者であり、橋渡し役でもあるから、

            その役割をしっかりと果たして行きたい。