完成までもう少し

2019.11.29 Friday

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    いつものリノベーション現場の工事監理に向かった。

     

    2階廊下廻りの鉄製手摺。

    1回目の仕上げ塗装が先日完了していた。

    ただ、その後、建築主から連絡があり、

    現場の埃が付着したまま塗装して仕上げが荒いのでは、と連絡があった。

    現場監督の話を聞き、実際に手摺を見た。

    確かに埃が付着して荒く見える部分もあったが、

    下地の錆止め塗料や仕上げ塗料が多少粘着性が高いので、

    多少、だまになっていたのが、一番の原因のようだった。

    すでに全体的にケレンされており、仕上りは滑らかになっていた。

    これから2回目の仕上げ塗装を行うので、建築主も納得できる仕上りになるはずだ。

     

    2階廊下のスノコ部分。

    きれいに仕上がっており、念のため確認していると、

    鉄製手摺とスノコの位置が微妙にずれている。

    原因を突き止めるために現場監督といろいろと話をした。

    結果分かったのは今回の工事で製作した鉄製手摺とスノコ自体は精度良く作っていたが、

    逆に躯体の木材が多少歪んでいるため、

    逆に精度良く作った側が歪んで見えていることが分かった。

    既存の躯体に合わせて微調整してもらうことになった。

    改めて、図面だけでは建物は完成しないなと思わされた。

     

    LDKの天井にラワン合板を施工中。

    今回、建物のコンセプトやイメージ等から

    メインの天井材にラワン合板を選択した。

    まだ、施工途中ではあったが、その選択は間違っていなかったと思った。

     

    工事も終わりが近づいてきたが、

    今回特に感じたのが建物自体とは関係ないが、

    職人さんの高齢化である。

    実際に手を動かすことが仕事だから体力がある若い人が良い面もあるが、

    それをカバーできる技術や経験は非常に頼もしくも思える。

    しかし、以前からなんとなくは感じていたが、

    どの職人さんも60歳を超え、一番上は80歳近くだった。

    現場監督とも話していたが、

    東京オリンピックや数々の災害で

    職人さんが取られてしまっているという部分もあるが、

    現役を引退していく職人さんの数に対して、

    新たに入ってくる職人さんの数が圧倒的に少ないということだ。

    建設業界では以前から人手不足は度々話題に上がるが、

    私が思うに、この業界に限らず、

    人口はすでに減少に転じ始めているが、

    仕事や計画は時間差でそれが始まるからちょうど今が転換期で

    仕事の量と人材の数のギャップが生まれているからだと思う。

    おそらく10,20年後にはそのギャップも埋まり、

    落ち着いてくるのではと考えている。

     

    ちなみに、建築士も約10年前の統計だが、

    1級、2級、木造建築士を合わせて約100万人がいる。

    ただ、平均年齢は約55歳だと言う。

    50歳以上の建築士が約2/3を占める。

    それからすでに10年以上経って、今は平均年齢はいくつになっているのだろうか。

    ただ、世の中は常に変わり続けているが、

    いろいろ考えても結局、目の前の仕事に全力を尽くし、

    常に自分自身を向上させていく気持ちを持っていることが重要だと思う。

    私自身、建築家というよりは設計職人のようなものを目指しているから、

    どんな変化があってもぶれずに

    設計に対して、そして、自分自身を研ぎ澄ませていくことに集中していきたいと思う。

     

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    2019.12.12 Thursday

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