良い完成を目指す

2019.10.10 Thursday

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    計画内容の変更に対しての見積が上がってきたので、

    その打合せのために建築主との打合せへ向かった。

    ただ、前回現場に足を運んで1週間ちょっと経っていたので、

    その待合せ時間よりも早めに行って現場確認も行った。

     

    元々、木製の火打ち材は入っていたが、

    床下地を横断していたり、ボルトが緩んでいたりしたので、

    全て位置をずらしてしっかり効くように鋼製の火打ち材を入れてもらった。

    コストも考慮し、最低限の位置の交換を現場側に指示していたが、

    現場側の配慮で全ての火打ち材を鋼製に交換し、施工してくれていた。

    完成時には見えてこない部分だが、

    そんな部分も配慮してくれた施工者の心の持ち様がうれしかった。

     

    LDKの中央を走る梁成の大きな梁。

    真ん中で上下に割けたようになっていたが、

    ボルトで締めて補正をお願いしていた。

    現場確認すると前回の時点でボルト締めしてくれていたが、

    念のためかさらに1本増えていた。

    おそらく大工さんが1本では不安に思ったのだろう。

    その慎重な姿勢がボルト1本増えていたことで感じ取れた。

     

    現場側から建築主に確認して欲しい宿題ももらった上で

    建築主との打合せを行った。

    約3時間近い打合せだったが、建築主も事前にいろいろと検討してくれていたおかげで

    スムーズな打合せを行うことができた。

    どんな建物も打合せの最初はいろんな検討事項が山積みで

    リノベーションの場合はさらに解体後にも検討事項がどっと増えるので、

    建築主も大変な思いだったと思うが、

    今回の打合せで計画内容の全貌に目処が立ってきたことで

    ほっとされている様子だった。

     

    ハウスメーカー等であればモデルハウスがあり、仕様もある程度決まっているので、

    建築主もある程度、そのラインに乗ってしまえば打合せが当初からスムーズには進んでいく。

    ただ、私のような設計事務所に依頼してくれる建築主は

    ある種の普通ではない建物を求めていると思うし、

    私自身、型にはめた打合せや建物を望んでいないので、

    導いていく設計者側も手探りな部分がある。

    整備されていない道を一緒に歩いてもらうような感じなので、

    建築主の負担も大きなものがあると思う。

    ただ、建築主にとって設計者である私がどの程度有効なのかは私自身は分からないが、

    そんな思いを汲んだ良い完成を目指す気持ちはいつも忘れないようにしている。

    現場に向かう電車の中で久しぶりに妹島和世氏の独立当初の頃の本を読んでいた。

    文面からも建築に対しての真っすぐな姿勢が感じ取れて、

    私自身もそんな気持ちで建築に対して向かえているだろうか、等と考えていた。

    今回は施工者の何気ない気持ちに触れ、

    建築主の良い完成を目指す気持ちも感じ取れて、

    私自身も身の引き締まる思いだった。

    設計者として出来る限りの力を尽くして、

    より良い完成を目指していきたいと思う。

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    2019.11.14 Thursday

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