テレビを見ていて

2019.03.20 Wednesday

0

    最近、クイーンを題材にした映画、

    「ボヘミアンラプソディ」が大ヒットしているが、

    先日、そのクイーンの特集番組があり、

    それを録画していたので、今日見ていた。

    場所がかさばるので、パソコンに落としたり、処分してしまったが、

    私自身、音楽、特に洋楽が好きで

    高校から大学の間で購入したCDは1000枚を超えていた。

    その中にクイーンのアルバムも何枚かあった。

    その特集番組ではデビューからシングルのボヘミアンラプソディが

    ヒットするぐらいまでの内容であったが、

    下積み時代はかなり苦労していたことを初めて知った。

    また、先の見えない中でも自分達が良いと思えるものを作ろうということで

    ボヘミアンラプソディが出来たことも初めて知った。

    曲を発表して40年以上経っているが、

    未だに色褪せないのはすごいなと思いながら、

    その番組は終わった。

     

    録画番組を停止すると、たまたまニュースをやっていた。

    東京オリンピックの聖火リレートーチデザインが決まった、という内容だった。

    桜をモチーフにシンプルだけど、力強くて、しゅっとしている。

    単純に良いデザインだなと思った。

    そのニュースを続けて見ていると、

    デザイナーは吉岡徳仁氏。

    やはり、という感じ。

    インタビュー内容も聞いていると、

    そのコンセプト、その形、その素材、

    全てにおいて吉岡徳仁氏の考え方、検討を重ねたことが行き渡っていた。

    そして、その時、よぎったのが、東京オリンピックのエンブレム。

    最初のもの、最終的に決まったもの、

    それぞれを見た時に「これかー」と思ってしまった。

     

    昨日、最近のプロポーザル結果、自分が入賞しないことよりも

    その入賞したものに対するなんとも言えないもやもやがあった。

    ただ、今日たまたまテレビを見ていて、

    それぞれ、音楽と聖火トーチ、あまり馴染みのない分野だが、

    思ったのが、時代の流行りや専門家の主観には関係なく、

    「良いものは良い」ということは誰も否定できないと思った。

    クイーンもレコード会社にボヘミアンラプソディの演奏時間が長すぎて、

    その当時のメインの媒体であるラジオの放送時間に合わないという理由で

    曲を変えろまで言われたが、彼らが良いと思うものを作ることにこだわり、

    結果、大ヒットした。

    吉岡徳仁氏も以前にNHKのプロフェッショナルで考え方等を拝見したが、

    万人受けするデザインは目指しておらず、

    その時その時の依頼主の望むものを地味ながら検討を重ね、

    最終のデザインを目指して一歩ずつ進めていくやり方をされていた。

     

    設計は特に設計者のみで仕事が完結しない。

    建築主を筆頭に、施工者、メーカー、役所、等多くの関係者とのやり取りの中で

    建物が完成していく。

    プロポーザルを提出していても思うし、

    ある種の建築主とのやり取りをしていても思うが、

    万人受けする設計をした方が良いのではないか、との誘惑に駆られることがある。

    きっとその瞬間は評価されるし、その相手方にも「良いもの」のようだと判断されると思う。

    ただ、私自身が気付いている。

    そんなものを作っても本当に良いものにはならないことを。

    それは「良いもの」のような雰囲気だが、決して本当の意味では「良いもの」ではない。

    「良いもの」は決して万人受けするものではなく、

    建築主と設計者だけは「良いもの」と感じられ、

    地味な検討を重ねて一歩ずつ進めていったものが「良いもの」になる。

    万人受けはしないが、時間が経っても色褪せないし、

    見る人が見れば良いものだと分かるものである。

    すぐに誰にでも良さが伝わるものではないが、

    じわじわとその良さが伝わるものだと思う。

    私が設計をしていく中で目指していく所はきっとそういう所なのだと思う。

    スポンサーサイト

    2020.09.19 Saturday

    0
      関連する記事
      コメント
      コメントする