建物完成後の模型

2020.09.19 Saturday

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    JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

    新築の計画時には打合せ途中で1/100の白模型を作ることが多い。

    リノベーションの場合は内部がメインなので作ることはほぼないが、

    新築の場合は建築主も外観のイメージが付きにくいと思うので、

    出来る限り模型を作ってイメージを膨らませてもらうようにしている。

     

    去年完成したある建築主との打合せ時に白模型を作ってそれで打合せしたが、

    非常に喜んでいた。

    作った私ですら模型を見ているとわくわくするので、建築主ならなおさらだろう。

    ただ、その時はその後、計画内容の変更がいくつかあったので、

    その模型と完成した建物は多少異なっていた。

    そして、その建築主が後日申し訳なさそうに、

    「完成した建物で再度模型を作ってもらえませんか。」笑みを含みながらおっしゃった。

    模型はあくまで打合せの材料でしかないので、

    完成後に改めて模型は作ったことはなかったが、

    その建築主の打合せを通してのうれしい気持ちがこちらにも伝わってきたので、

    「また、後日作って渡しますね。」と快諾した。

    完成写真の撮影時に渡そうと思って何度か撮影の日程調整を行ったが、

    その度にコロナウイルスの感染者数が増え、

    完成からすでに1年以上が経過してしまった。

     

    模型を製作中。

    この模型はいつ渡すことができるだろうか。

    コロナウイルス等で完成写真が延期になっていた他の2件は年内に撮影する目処がたった。

    この模型の家も年内に撮影したいと思うが、まだ未定だ。

    まだお伺いする日時は決まっていないが、この家の建築主が喜ぶ顔を思い浮かべながら

    夜な夜な模型の完成に向けて作り続ける。

    リノベーションの相談

    2020.09.06 Sunday

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      あるご夫婦からリノベーションの相談があり、現地を見させてもらって、

      その後、場所を移して、要望や考えをお聞きした。

      ご夫婦の知り合いに施工者がいるので、

      事前にいろいろとやり取りがあったようだが、

      それでも疑問や分からないことがあり、

      それについて話を聞きつつ、私の方でお答えできることを一つずつ

      私の経験や知識を交えて説明していった。

      そして、私の方から今後の道筋や計画内容のいくつかの提案を行い、

      予算や計画内容も含め、ご夫婦で今後の展望がぼんやりと浮かんできていたようなので、

      こちらとしてもなんとなく状況を前に進めることができたような感じがあった。

      ご夫婦間の調整やその他諸事情がある程度整理できた段階で

      またお会いすることを約束し、その場を後にした。

       

      今年はコロナ禍があり、その後もいろいろな人とお会いしてきたが、

      良くも悪くも時間に余裕があり、いろいろと考える時間もたくさんあった。

      そのため、日々のすべきことに集中することもできたが、

      反面、自分でもよく意味が分からない時間を多く過ごしたように感じていた。

      そして、今日、まだ相談段階ではあるが、

      建築・設計に関して問題を抱え困っている方から相談を受け、

      専門家である私がそれに対して助言やアドバイス等を行う、という

      いたって当たり前のやり取りを行い、

      その問題が多少解決する方向に進めることが妙にうれしく感じた。

       

      設計は仕事であり、商売でもあるが、

      違う側面で言うと、困っている人を設計の知識や経験を通して

      その問題解決に尽力することができ、

      かつ、最後にはさらに喜んでもらえるという部分もあり、

      私は設計はその部分に重きを置いている。

      自分の行為が他人の役に立ち、さらに喜んでもらえるのは人として単純にうれしい。

      正直、この半年は日々に対しても設計に対してもネガティブになる時が多々あったが、

      今日はいたって当たり前のやり取りをして、

      このご夫婦がリノベーションした家を人生の新たな拠点として

      楽しく過ごしていることが具体的にイメージできて

      かつ、実際にそうなってほしいと強く思えた。

      改めて設計というものはこういうことだし、設計ってやっぱりいいなあと感じた。

      建築主からの言葉

      2020.08.31 Monday

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        JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

        去年の年末にリノベーション工事が完了した建築主の別件の仕事を最近手伝っていた。

        その仕事のやり取りでメールが届いた。

        前半は仕事の内容だったが、後半は仕事とは関係ない別の内容が書かれていた。

        「田中さんに設計監理してもらった家はとても快適に過ごせています。

        早くまた田中さんの設計した建築物で笑顔になる人が出てくるようにと思っています。」

        と書かれていた。

        前触れもなく突然そんな内容が書かれていて、とてもうれしくなった。

        コロナの影響で仕事状況は大変だということも立ち話で話題に挙げていたので、

        それを気遣って勇気づけようとしてくれたのかもしれない。

         

        コロナ禍以降、プレゼンする機会が多かった。

        そして、事務所開設後から今まで多くのプレゼンをしてきたが、

        わくわくする気持ちがある反面、もやもやすることも多い。

        紹介や直接連絡、ネット上での募集等、いろいろなパターンでプレゼンするきっかけがある。

        プレゼンの依頼があれば費用をもらってプレゼンする設計事務所もあるが、

        私の事務所はまだまだ無名の設計事務所だから、

        間口を狭めて設計依頼を頂くチャンスを少なくするよりは

        少しでも多くの人と接する機会が持てるようにプレゼンは無料で行っている。

        ただ、無料だからといって手を抜くことはなく、

        最低でもプラン検討に数日、プレゼン図面作成に数日はかかる。

        その他に法的制限を調べたり、可能な限り、敷地も直接見に行くようにしている。

        私としては依頼頂ければそれに越したことはないが、

        他社と競合して他社のプランが優れていたのであればまだ諦めがつく。

        ただ、プレゼン図面の提出後に一切連絡が取れなくなったり、

        そもそもプレゼン内容ではないことで依頼先が決まったりすると

        なんのために手間と労力をかけてプレゼンしたのかが分からなく、

        もやもや、いらいらしたりする。

        また、建築主の要望も考え出すと捉え方が難しく、

        要望通りにプランしてプレゼンすると物足りないと言われたこともあるし、

        逆に要望を前提に私なりの提案を加えると要望と合っていないと言われたこともある。

        建築主の性格と本当に求めていることが初対面で見抜ければ

        そこまで悩む必要もないかもしれないが当然そんなことはできないので、

        結局、出たとこ勝負しかできない。

        だが、実際に100件以上の打合せや工事監理、そして完成までを一通り経験してきた立場から言うと、

        最初の要望通りに建築物が建った試しはない。

        打合せの中で建築主が求めているものは変化していくし、

        私自身は打合せの中で建築主自身が考えているイメージを突き詰めていくこともするが、

        そのイメージとは異なるものもあえて提案する。

        何故なら、本当の意味で建築主が望んでいるものは建築主自身が気付いていないことも多いからである。

        建築主が抱くイメージとはあえて異なるイメージに接してもらうことで建築主自身が建築主に出会うようなイメージである。

        だが、それがうまく行く時もあれば、最初のプレゼン段階でその意図が裏目に出ることもある。

        それでも私としてはイメージ通りに設計するだけでは建築主にも申し訳ないし、

        そのイメージ通りに建ってしまった建築物自体にも申し訳ないから

        そのやり方は崩さないだろう。

         

        また、このコロナ禍中に以前から悩んでいることに答えが出た。

        今まで大きな枠組みで言う「仕事」をしてきて自分なりの流儀、

        もしくは、仕事上の自分の常識というものがある。

        例えば、建築主だけがお客様ではなく、施工してくれる施工会社も私のお客様であると考えているし、

        建築主を始めとする関係者への報連相は仕事を進めて行く上での最低限のマナーとも考えている。

        また、ワンパターンの設計はできるだけせず、

        建築主や施工者の意見に真摯に耳を傾け、

        最後の最後までより良い建築物の完成を目指すように心がけている。

        ただ、それはあくまで私自身の常識なので、

        私以外がそれに反することがあったとしても

        それはそれでしょうがないと考えている。

        だが、社会人なら守るルール、もしくは、誰しも納得する決まり事、

        例えば、話を聞く、問いかけに応える、内容を確認する、等が守られないことがあると

        意味が分からなかった。

        建築の専門的なことではなく、人と人とのやり取りの最低限がなされずに

        誰かしらが困ったことになると何故なんだろうと不思議に思っていた。

        私の方で改善できることはあるのだろうか、

        何か意味があるのだろうか、等と考え続けていた。

        知り合いからは、お前は考え過ぎだ、まで言われたが、

        それでも考え続けて自分なりに答えが出てきた。

        結局、答えとしては、意味はない、ということだ。

        私の常識ではなく、社会の常識や当たり前と考えていたことも結局、私の常識の範疇ということに気付いた。

        同じ人がいないように人それぞれの常識があり、人それぞれの考える社会人としての常識がある。

        そもそもそんなことを考えていない人もいるだろう。

        社会人としての常識はある程度共通しているものというイメージがあったが、

        事実を見つめればやはり所詮イメージであって、

        人それぞれの異なる常識があるのだから仕方がない。

         

        そして、プレゼンの前段階で建築主に、えっ、と驚く質問だが、

        設計者はどのように選べば良いか、という質問を何度か受けたことがある。

        選ばれる側の私に質問されても答えに窮する質問だが、

        いつも同じ答え方をする。

        「まず要望を設計者に提示してプレゼンしてもらってください。

        プレゼンの良し悪しもありますが、プレゼン内容と同じぐらい重要ですが、

        その一連のやり取りでその設計者の人間性を確かめてください。難しいことですが。

        そして、最終的に依頼する設計者とは縁があるかどうかだけです。」と答えている。

        急に質問を受けて咄嗟に答えた内容だが、落ち着いて考えてもその通りだと思う。

        自分自身の今までの設計者としての経験からも思うが、

        設計者はデザイン性に優れていなければならない。

        人の話を真摯に聞く人でなければならない。

        言葉にならない言葉を理解し、確認し、発展させていかなければならない。

        建築の知識や経験が豊富でなければならない。

        建築や設計が好きでなければならない。

        設計者自身の人間性が豊かでなければならない。

        どんな時でも慌てず落ち着いて考え、行動する人間でなければならない。

        困難な状況でも前を向いて進んでいかなければならない。

        他者への寛容さを持ち合わせていなければならない。

        建築や設計に対しての自分なりの筋を通す意思の強さを持っていなければならない。…等

        ただ、過去に設計依頼を建築主から頂いた時のことを思い出すと

        一言、縁があった、というだけだ。

        建築主なりに理由はあったと思うし、設計者である私なりにも理由はあったかもしれないが、

        結局、縁があって設計の依頼を頂いたとしか言いようがない。

         

        プレゼン時のあれこれ、建築主の要望、自分の常識、他人の常識、

        設計者の選択、設計者の資質、

        いろいろと考え出すとよく分からなくなってくるが、

        今回建築主から頂いた言葉、

        また、先日も別の建築主から同様の言葉を頂いた。

        私自身、優れている所、まだまだ足りない所もあると思うが、

        今まで私なりに考え、最善を尽くしてきた結果としての

        その頂いた言葉であり、それはイメージではなく事実なのだから、

        よく分からないなりに進むべき方向性を向けているのかもしれない。

        先週は建て替えのプレゼン提案を行ってきて、

        今週はリノベーションの相談で建築主宅を訪れる。

        「縁」があった建築主からそのような言葉をもらえたのだから、

        今後「縁」のある建築主にも最善を尽くすことが私自身の使命だと考えている。

        プロポーザル2次審査

        2020.07.26 Sunday

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          JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

          プロポーザルを提出し、1次審査を通らなかったとしても

          その後の2次審査や全体の講評は確認するようにしている。

          自分の考えていた方向性が合っていたのか、

          全く検討違いだったのか等を確認するためでもある。

          また、自身が提出していないプロポーザルでも

          2次審査や講評が公開されていれば関西圏ぐらいは足を運ぶようにしている。

          全ては設計の勉強のためだ。

          そもそもプロポーザルに提出すること自体も

          もちろんその最優秀賞を取りに行く気持ちで提案書を作成しているが、

          それ以上に滅多に設計する機会のない用途の建物の

          設計経験を積むために検討し、提案書を作成している部分がある。

           

          先日提出したプロポーザルは今のこの状況もあり、

          今日、2次審査をyoutubeでライブ配信するということで

          約6時間近くの長丁場だったが、パソコンの画面を凝視していた。

          ただ、会場全体を撮影範囲としていたので、発表者の提案書が見えにくかったり、

          声が割れて聞き取りにくい部分もあったが、結局ずっと見ていた。

          そして、最優秀賞はメジャーな設計事務所ではなく、

          ダークホース的な設計事務所が受賞した。

          正直、youtubeの撮影環境があまり良くなかったので、

          どの案がどういう内容かが明確には分からない状況での視聴だったので、

          それぞれの提案の特徴や特色があまりよく分からなかった。

          ただ、視聴していて、以前に私自身が2次審査で発表していた時の気持ちがよみがえった。

          各発表者の緊張感も伝わってきたし、

          その案にたいする思いを必死に伝えようとする感じも伝わった。

          平等ではないプロポーザルも見聞きするが、

          今回の発表を見ていて、誰にでも発表するチャンスはあるし、

          最優秀賞を受賞するチャンスがあるようにも思えた。

           

          どんなプロポーザルも毎回、何十、何百という設計事務所が応募してくる。

          その中で最優秀賞を受賞するのは至難の業である。

          要項通りの悪く言えば面白くはない案が受賞する時もあれば

          そんな建物を建てて運用上問題ないのだろうかという突飛な案が受賞する時もある。

          私自身もそのどちらにも揺れ動いてきたが今は要項通りでは面白くないし、

          突飛な案もよくないと思う。

          いろいろ考え出すとどのような提案が良いかが分からなくなってくるが、

          最低限、自身が良いと思える建物の提案をしていきたいと考えている。

          それで最優秀賞を受賞できなくてもそれはそれで良いように思えてきた。

          人それぞれの設計の方法があると思うが、

          私自身にはしっかりと検討し、納得し、突き詰めていく設計の方法があっているように今は思える。

          いつかそのやり方でプロポーザルで最優秀賞を受賞できればこの上ない喜びである。

          そのいつかのために努力を積み重ねて行きたいと思う。

          惨敗

          2020.07.17 Friday

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            JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

            先月中旬から月末にかけて、

            プロポーザルを含め、計約4.5件分ぐらいのプレゼン資料の作成を行った。

            今まで設計の仕事をしてきてここまで短期間にプレゼンが集中したことはない。

            しかも、今まで使ったことがないソフトを使ってのプレゼンの挑戦でもあった。

            そして、コロナウイルスで仕事が吹き飛び、

            そのコロナウイルスが下火になってきたと同時に依頼や募集があったプレゼンだったので、

            なおさら気合を入れて計画内容やプレゼン内容も今出せるだけの力を振り絞って、

            精一杯考え、作成した。

            その甲斐もあってか、それぞれ私なりに手応えを感じることができるぐらいの内容になったので、

            自信を持って提出及びプレゼンを今月頭に行った。

             

            そして、今週にそれぞれの結果が届いた。

            しかし、結果を見れば惨敗。

            どれも仕事に結びつけることができなかった。

             

            プロポーザルに関しては全国から約100組程度の応募があり、

            6組が二次審査へと駒を進めた。

            その6組は雑誌やネットで一度は目にしたことのある設計事務所で、

            そのいくつかは日本を代表するような、

            設計の仕事をしていれば誰もが知っている設計事務所だった。

            そんな彼らと同じ土俵で戦えたことをうれしく思いつつも

            それでも悔しさだけが残った。

             

            また、プレゼン依頼に対して提案したものも

            多くがそもそもこちらから提案する計画内容や

            プレゼン内容の優劣ではない理由でうまくいかなかった。

            ただ、設計者からすると、計画敷地があり、

            建築主の要望があり、それに対していろいろと検討して提案し、

            その内容をしっかり説明し、完成まで真摯に仕事をしていく設計者で

            あることをアピールすることが大切と考えるし、

            競合している場合はその総合的な優劣で依頼先が決まると思いがちだが、

            今までの経験上、意外と今回のように

            そのようなこととは全く関係ない理由で依頼先が決まることも多い。

             

            多くの案件をこちらもかなりの熱量で対応して

            結果がそのような感じだったので余計に落ち込んだ。

            精一杯がんばったけど結果に結びつかずに落ち込んだことは

            今までも何回もあったなと思い出していた。

            ただ、経験上、分かっていることがある。

            そういう場合は違う見方や考え方を身に付けつつ、さらに努力すれば良い。

            しばらくはとても苦しいが、結果が出る手前の生みの苦しみのようなものだ。

            二十歳の頃はそんなことが原因で1,2か月落ち込むこともあったが、

            今回はすでに今すべきことに取り組んでいる。

            40歳を過ぎて十分大人だが、それでも大人になったなと自分でも思った。

             

            今回はいろいろな理由で結果は出なかったが、

            逆に進んでいる方向性やすべきと思ってやっていることは正しいように感じた。

            そう、高みを目指すならちょっとしたことで落ち込んでいる暇はない。

            より良い設計者、人間になりたいならば

            ひたすら前を向いて真摯に自分と向き合い、突き進んでいくべきだ。