木造の大スパン

2019.12.12 Thursday

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    JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

    年明けに提出しようとしているプロポーザルの主題は木造の大スパン。

    しばらく前から検討は続けていたが、なかなか方向性が定まらない。

    このまま決まらず、ずるずると時間が過ぎそうな気がしたので、

    しっかり時間を投入してまずは方向性を決めようと考えた。

    昨日は朝から参考資料を読み込んだり、ネットで参考事例を探したりした。

    ただ、それでも定まらず、もう少しで朝日が昇る。

     

    考えをまとめるためのメモ書き。

    いろんな事例を見ていく限り、トラス構造にすれば解決すると思うが、

    なんだか簡単に答えを出すような感じがして、

    気持ちが納得していない。

    自分なりの方向性はおぼろげながら出てきたが、

    構造に関わるものは最終は構造設計者と検討を進めないと決まらない。

    方向性の手前まで来た感じになったので、

    現時点での考えや疑問点を構造設計者にメールした。

    構造設計者も納得して、方向性が決まれば良いのだが。

    現場は職人で支えられている

    2019.12.06 Friday

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      リノベーション現場にいつも通り確認に向かった。

       

      足場が取れて外壁の焼杉の全体が見えた。

      外壁材も建築主といろいろと打合せをし、

      サンプルもたくさん取り寄せたが、

      最終的には塗装等を施していない、本当に焼いたままの焼杉を採用した。

      雨が降れば表面の焦げが多少剥がれ落ちたりもするが、

      メンテナンスがほぼいらず、長持ちするはずである。

       

      ラワン合板の天井と化粧梁。

      壁の色をグレーで統一したが、天井材との色合いがとても合っていた。

       

      トイレの片面の壁は全面タイル張りで、

      その反対の壁は全面ガラス張りの計画である。

      職人さんが苦労しながらガラスを張っていた。

      このトイレの計画も建築主とあれこれ検討したが、

      間接照明で照らしたタイルをメインに

      空間の広がりが感じられるように逆の壁を全面ガラスにしたが、

      私もまだしたことのない仕様なので、完成時が楽しみである。

       

      ラワン突板の製作建具。

      表面を自然塗料で丁寧に塗装していた。

       

      全体を確認していったが、完成まであと少しということで

      相変わらず多くの職人さんで混雑していた。

      そして、それぞれの職人さんが黙々と作業をしている姿を見て

      どの現場も各職人さんに支えられて建物が完成していくことを改めて感じていた。

       

      設計者と建築主が打合せをして計画内容が決まっていき、

      設計者がその打合せ内容に基づいて図面を作成していく。

      ただ、現場が始まれば、設計者は現場監理で現場をチェックしていくことはできるが、

      釘一つ打たないし、そもそも打てない。

      後は現場監督の指揮の下、各職人さんの技量や熱意や図面の理解度に委ねるしかない。

      経験上、いろんな職人さんはいるが、大体、自分の仕事にプライドを持って仕事をしている。

      プライドを持って仕事をしている職人さんはとてもかっこいいと思う。

      建物全体の一部を担っているに過ぎないが、その部分部分を手を抜かずに

      しっかりとした仕事をしてくれることで建物の完成度が決まってくる。

      現場を訪れた時に職人さん全員と話している時間も機会もないが、

      いつも感謝の気持ちが湧いてくる。

      私が設計の仕事をしている限り、

      今後もプライドを持った職人さんとの仕事をしていきたいと思う。

      そんなタイミングなのかもしれない

      2019.12.02 Monday

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        先月、ある友人と久しぶりにやり取りがあり、

        その中で私のブログを久しぶりに読んだと言っていた。

        そして、谷口吉生氏の記事等を挙げた上で、

        私にはこんな建築家が参考になるのではと

        名古屋で設計事務所をされている宇野友明さんという方を教えてくれた。

        失礼ながら私はその宇野氏の名前は今まで聞いたこともなかった。

        その後、HPを拝見し、今までの作品を見て、

        とても素直な設計をされているんだろうなという印象を持った。

        また、同じHP内に大学の講義の動画があり、

        その内容が一般の建築家とも違う感性をもっている感じがして、

        なんとなく私もそれに似たものを持っているように感じて今後、

        何かの機会に注意して情報を得て行こうと考えた。

         

        そして、つい数日前、いつものように本屋で建築コーナーを見渡すと

        宇野氏の著作の本があった。

        事務所設立30周年を記念しての初めての出版だったが、

        あまりのタイミングにその本を見つけた瞬間、

        こんなことがあるんだと驚いてしまった。

        早速、むさぼるように読みふけった。

         

        その本には私が以前から思っていたことや悩んでいたこと、

        建築主や施工者に伝えていること、求めていること、等、

        全てが書かれていた。

        また、ここ最近、私自身が元気がないように感じていたし、

        なんとなくもやもやした気分にいるように思っていた。

        そして、読み終えて思ったのは、

        私のもやもやを払拭するには結局、

        今の考えや姿勢を継続させていくのが

        唯一の方法のように思った。

         

        先月たまたま谷口吉生氏の初めての私的な本が出版され、

        そのブログの記事を挙げたら、たまたま友人から宇野氏のことを教えられ、

        そして、たまたまその宇野氏の初めての本が出版され、

        今の私に必要な内容が書かれていた。

        そんな流れが不思議にも思うが、

        経験上、知っていることがある。

        人は思っている通りの人生を生きることになる。

        思っていても自分で疑問を思えばその疑問通りの人生になる。

        そして、本気で思っていればそれは向こうから来ることもあるし、

        たまたまそれに出会うこともある。

        私は多分、馬鹿正直にしか生きられない。

        馬鹿正直に生きていれば痛い目に遭うこともある。

        実際に痛い目に何度も遭ってきた。

        ただ、馬鹿正直に生きる強みは自分の望んだ人生を生きられることだと思う。

         

        谷口氏から力をもらった。宇野氏から力をもらった。

        今から工務店の見積が2回目のチェックでも

        内容がぐだぐだだと注意するメールを書かなければならない。

        週明けが締め切りのプロポーザルの提出書類の準備が出来たので、

        その提出書類の取りまとめをしなければならない。

        今すべきと考えていることは私が生きたいと思う人生には必要なことなのだろう。

        馬鹿正直で上等だ。

        ヒントやきっかけは外から来るかもしれないが、

        結論は結局、自分で出すしかない。

         

         

        令和元年度改正建築物省エネ法説明会

        2019.11.30 Saturday

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          省エネ法が改正され、今までは大規模な建物が主な対象だったが、

          戸建て住宅も省エネ仕様に関しての説明が建築主に対して必要になるとのことで、

          説明会の申し込みを行い、参加してきた。

           

          説明会の会場の様子。

          定員に対して申し込みは定員にすぐに達して締め切りになった。

          実際、広い会場だったが、満席状態で関心の高さが伺われた。

           

          説明会で配布された資料。

          配布されて中身を確認したが、

          あまりの資料の多さに始まる前からげんなりした。

           

          説明を聞きながら、配布資料に目を通していったが、

          これだけ資料が多いが、内容がかなり被っている。

          よくよく見ると作成元が微妙に違っているので、

          似たような部署が似たような書類を作っているのが目に浮かんで、

          なんとなくかなり無駄な資料に思えてきた。

           

          説明会は2部構成で全部で3時間だったが、

          今後変わっていく具体的な内容を1部で説明してもらって静聴した。

          ただ、資料に書かれている内容の通りで

          内容も資料に目を通して、今後の公的機関から発信される情報を

          チェックしていけば対応出来そうな内容だったので、

          1部が終わった時点で会場を後にした。

           

          以前にフラット35を省エネ仕様で出すことがあり、

          省エネ計算がエクセルでもできると以前に参加した説明会でも聞いていたので、

          その時はエクセルで自分で全て計算し、提出した。

          ただ、分かりきった部分の標準仕様の詳細図を作図して、

          添付書類として作成しなければならなかったり、

          仮に結果の数値を1.00を満たせばよい所、

          0.80で十分クリアしているが、

          検査機関と0.80か0.81かの計算の仕方で違いが出て、

          何度もやり取りをしたことがある。

          実際、省エネの計算を行って分かったのは日本の建物の断熱性能は

          ほぼ窓で決まってしまうということである。

          それ以降、省エネの計算を行ってはいないが、

          分かりきっている内容を検討するのは私自身、

          かなり苦痛に感じるのが分かったので、

          今後の対応は考えていきたいと思う。

           

          再来年から戸建て住宅でも省エネ上の対応が必要になる。

          パリ協定のCO2削減目標に対応していくために

          法律が改正されたが、今回の説明会を聞く限りは

          以前に自分で計算したほどの手間はかからずに書類作成できそうなので、

          その点は安心した。

          年々、設計図以外のいろんな書類を作ることが増えている気がするが、

          できることなら設計者は設計図作成にだけ集中させてほしいと願う。

           

           

          完成までもう少し

          2019.11.29 Friday

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            いつものリノベーション現場の工事監理に向かった。

             

            2階廊下廻りの鉄製手摺。

            1回目の仕上げ塗装が先日完了していた。

            ただ、その後、建築主から連絡があり、

            現場の埃が付着したまま塗装して仕上げが荒いのでは、と連絡があった。

            現場監督の話を聞き、実際に手摺を見た。

            確かに埃が付着して荒く見える部分もあったが、

            下地の錆止め塗料や仕上げ塗料が多少粘着性が高いので、

            多少、だまになっていたのが、一番の原因のようだった。

            すでに全体的にケレンされており、仕上りは滑らかになっていた。

            これから2回目の仕上げ塗装を行うので、建築主も納得できる仕上りになるはずだ。

             

            2階廊下のスノコ部分。

            きれいに仕上がっており、念のため確認していると、

            鉄製手摺とスノコの位置が微妙にずれている。

            原因を突き止めるために現場監督といろいろと話をした。

            結果分かったのは今回の工事で製作した鉄製手摺とスノコ自体は精度良く作っていたが、

            逆に躯体の木材が多少歪んでいるため、

            逆に精度良く作った側が歪んで見えていることが分かった。

            既存の躯体に合わせて微調整してもらうことになった。

            改めて、図面だけでは建物は完成しないなと思わされた。

             

            LDKの天井にラワン合板を施工中。

            今回、建物のコンセプトやイメージ等から

            メインの天井材にラワン合板を選択した。

            まだ、施工途中ではあったが、その選択は間違っていなかったと思った。

             

            工事も終わりが近づいてきたが、

            今回特に感じたのが建物自体とは関係ないが、

            職人さんの高齢化である。

            実際に手を動かすことが仕事だから体力がある若い人が良い面もあるが、

            それをカバーできる技術や経験は非常に頼もしくも思える。

            しかし、以前からなんとなくは感じていたが、

            どの職人さんも60歳を超え、一番上は80歳近くだった。

            現場監督とも話していたが、

            東京オリンピックや数々の災害で

            職人さんが取られてしまっているという部分もあるが、

            現役を引退していく職人さんの数に対して、

            新たに入ってくる職人さんの数が圧倒的に少ないということだ。

            建設業界では以前から人手不足は度々話題に上がるが、

            私が思うに、この業界に限らず、

            人口はすでに減少に転じ始めているが、

            仕事や計画は時間差でそれが始まるからちょうど今が転換期で

            仕事の量と人材の数のギャップが生まれているからだと思う。

            おそらく10,20年後にはそのギャップも埋まり、

            落ち着いてくるのではと考えている。

             

            ちなみに、建築士も約10年前の統計だが、

            1級、2級、木造建築士を合わせて約100万人がいる。

            ただ、平均年齢は約55歳だと言う。

            50歳以上の建築士が約2/3を占める。

            それからすでに10年以上経って、今は平均年齢はいくつになっているのだろうか。

            ただ、世の中は常に変わり続けているが、

            いろいろ考えても結局、目の前の仕事に全力を尽くし、

            常に自分自身を向上させていく気持ちを持っていることが重要だと思う。

            私自身、建築家というよりは設計職人のようなものを目指しているから、

            どんな変化があってもぶれずに

            設計に対して、そして、自分自身を研ぎ澄ませていくことに集中していきたいと思う。