工事は進んでいく

2019.11.14 Thursday

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    最近の毎週の仕事として、リノベーション現場へ向かった。

    今日も施工者に加え、建築主にも現場へ足を運んでもらって

    現場で説明し、いろいろなことを決定していった。

    現場で説明するのが一番分かり易いので、足を運んでもらえるのはありがたい。

     

    外壁の焼杉の一部を張り終えていた。

    焼杉の内側はシルバータイベックを採用している。

    一般的に住宅の断熱は断熱材のみの話になりがちだが、

    シルバータイベックは遮熱性があり、

    断熱の計算には数値としては出てこないが、実質的に断熱の効果が高い。

     

    一番手前の梁が元々の構造梁で

    それ以外は今回設置の化粧梁である。

    元々の構造梁は見た目がくすんでざらついた印象だったが、

    サンダー掛けをすることで印象がかなり変わった感じになった。

    計画では表面を突板で巻く等を考えていたが、建築主との相談の結果、

    このままで行こうということになった。

     

    新設の階段と鉄製手摺。

    階段は木製で明るさのことも考慮してストリップ階段とした。

    建物のコンセプトから手摺もシンプルな形状とした。

     

    現場へ毎週来ているが、

    来る度に建物が完成に向かっているのを感じる。

    建設業界も他の業界と同様に高齢化と人手不足で

    施工者も当初工程に合わせていくことですら苦労していたが、

    工程が遅れ気味になったり、取り戻したりしながら

    工事がここまで進んできた。

    元々、建築主の引っ越しを師走始めに予定していた。

    だが、シロアリの被害等もあって工事が始まってすぐに遅れてしまったが、

    なんとか年内には引っ越しまでは済ませることができそうだ。

    工事も後半だが、建築主と施工者の橋渡し役として、

    引っ越しされるまでしっかりその役目を果たしていきたいと思う。

    時間は何より大切

    2019.11.09 Saturday

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      JUGEMテーマ:人生論

      先月にようやく福祉施設の建物は完成したが、

      今月も引き続き、毎週、開発届出の協議で役所へ足を運んでいる。

       

      雪が積もっていた日もあれば、桜も咲いてた日もある馴染みある風景。

      来年の2月で丸2年が経とうとしている。

      ここまで来たら、いっそのこと、来年2月まで協議をしたいと密かに思っている。

      また、協議と言いつつも、こちらからするとほぼ協議する内容がないが、

      嫌がらせかと思うぐらいに呼び出されては図面を修正してを繰り返している。

      ただ、この長いこと協議をしていて分かったのは嫌がらせではないようだ。

       

      先日も電話連絡があり、図面内容に疑義があるという。

      以前から思っているが、電話で話していても空を掴むような話し方で

      私の理解力が足りないのか、もやもやと話が噛み合わない。

      そして、この課はメール、電話、FAXでのやり取りは認めていない。

      電話で呼び出されるだけしか方法がないらしい。

      それも場合による気もするが、一律にそうだということで

      仕方なく、打合せのために役所へ向かった。

       

      打合せを始めると図面の一部の配管設置予定位置がおかしいから

      再検討してほしいとのこと。

      打合せは1分もかからず終わった。

      このためだけに実質電車で往復1時間かけてきたのかと思うとげんなりした。

      私だったら、この内容ならFAX一枚と電話一本で終わるのにとも思った。

      今までもあまりに協議が長引いているので、

      何度か具体的な指示を求めたが、具体的な指示はできないと言う。

      逆に抽象的な指示に基づいて図面を修正すると

      その考え方では役所は納得しないと言う。

      とんちのようなやり取りで大げさでなく、

      30回以上は足を運んだだろうか。

      最初はそのやり方に腹が立っていたが、

      最近はこの人達はいろんな意味で大丈夫だろうか、と思うようになった。

      私はもちろん時間を取られて困っているが、

      その対応をしている彼らも同程度に時間を割いているはずである。

      しかも届出は申請の中では一番程度の軽い申請だから

      複雑な計算や検討は必要なく、ある要件を満たせば事足りる申請である。

      こちらも役所の意向に沿うつもりだから、役所から的確に指導をして

      早く終わらせた方がお互いの時間の節約になるはずである。

       

      役所の帰り道に寄った本屋で購入した、

      今年度の司法試験過去問と建築の本。

      司法試験手前の予備試験の勉強も細々と続けている。

      択一問題を一問解いて終わる日もあれば、

      論文問題の問題文に目を通し、答案構成までして、関連する判例まで読み込む日もある。

      建築の本も設計の考え方から見積の数量の拾い方や納まり、紛争になった事例の本まで

      時間のある限り、建築に関連する本を片っ端から読み込んでいっている。

      さらに今まで使ったことのない、RevitやGimp等の建築に関わる新しいソフトを

      マニュアル本を読みながら少しづつ使えるように練習している。

      プロポーザルも参加したいと思えるものが年末に一つ、年明けに一つ、

      最近募集があった。

      もちろん、現在、打合せをしていたり、申請していたり、現場が動いている案件を

      最優先に日々仕事に取り組んでいる。

       

      働き方改革等が叫ばれて久しいが、

      私は事務所を開設してから休みも取らずに働いている現状に悩んでいた。

      休みを取らないと良い仕事もできないのでは、と考えていたが、

      今思うのはどうせいつかは死ぬのだから、

      したいと思うことが目の前にあるのなら、

      休みを取るかどうかは関係なく精一杯やりたいと考えている。

      そして、興味があるからとは言え、自分のしたいと思うことが

      やってもやっても終わらないぐらいの量がある。

      だからこそ、時間が何よりも大切だと思っている。

      また、その時間の使い方で結果が変わってくるとも思う。

      役所の全てが今やり取りしているような人達とも思わないが、

      時間に対する考え方のギャップが大きくて毎回びっくりする。

      いろんな人間がいて、いろんな考え方があるから

      どれが正解というのはないと思うが、

      今後の日本社会を考えた時に時と場合をそれぞれの人が理解し、

      今まで通りのやり方に固執せずに目の前の人が望んでいるやり方を

      実行していくことが必要だと思う。

      毎週来ます

      2019.11.08 Friday

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        意図せず、毎週通っているリノベーション現場へ向かった。

        今日は建築主にも時間をずらして現場へ足を運んでもらい、

        いろいろと確認作業をする予定になっていた。

         

        既存の丸太梁を残して勾配天井を作っている。

        ぱっと見は分からないが、丸い梁とボードの取り合い部が施工者泣かせの納まりである。

        丸太は自然の形だから真っすぐなように見えて真っすぐな部分があまりない。

        そこに天井のボードを当てていくが、相手が真っすぐではないので、

        どのように納めるかが難しい。

        施工者と相談しながらその妥協点を話し合った。

         

        1階LDKの床のヘリンボーン仕上げ。

        先週時点で大工さんが頭を抱えていたが、

        1週間後の今日にはほぼ張り終えていた。さすがだ。

        ヘリンボーンは無垢材で、かつ、一つ一つのパーツが小さい。

        1年を通しての膨張収縮、パーツごとの微妙な誤差、等、

        それらのいろんな要素を加味しながら張っていく必要がある。

        全くの隙間なく、全くの軋みなく張るのは不可能だと思うが、

        それでもプロに任せた以上、ある程度の品質、仕上りが期待されるので、

        建築主が住み始めた時にそれがはっきりしてくると思う。

         

        施工者との現場打合せ後、建築主も現場へ到着し、

        外構に関してのやり取りや照明関係の確認、クロスのサンプル確認等を行っていった。

        一つずつこちらも丁寧に説明していったが、

        建築主もそれを必死に理解したり、検討したりしてもらえたことで

        懸案事項が一つずつ解消されていった。

        施工者との打合せ、建築主も交えての打合せをそれぞれ数時間ずつ行ったが、

        いろいろと決定したり、今後の具体的課題が見えたりして充実した打合せとなった。

        現場を立ち去る時に答えは分かっていたが、念のため、現場監督に聞いた。

        「来週も現場打合せはありますか。」

        「そのつもりですが。」

        今日の打合せでほぼ懸案事項もなくなっていたので、

        次は何の打合せを行うのか疑問にも思ったが、

        現場監督のやる気の裏返しと私としては捉えているので迷わず答えた。

        「毎週来ます。」と。

        プロポーザルの応募資格

        2019.11.07 Thursday

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          以前から応募が可能で興味があるプロポーザルは参加するようにしている。

          事務所開設後、年に1,2件程度は応募資格が「一級建築士事務所であること」等のように

          ハードルが低いものがあるので、それらは参加している。

          過去に一度だけ優秀作品賞は頂いたが、それは最優秀作品賞ではない。2位である。

          プロポーザルは仮に500社が応募して2位を取ろうが、500位だろうがどちらも結局同じで

          1位を取らない限り、実際に提案した建物が建つことはない。

           

          また、ほとんどのプロポーザルは主に自治体が市庁舎や図書館等の公共建築物で

          かつ、規模が大きいものが多いので、

          そもそもの応募資格が「過去に5000岼幣紊了堋舎の設計の実績があること」や

          「3000屬凌渊餞曚寮澤廚坊箸錣辰燭海箸あること」等、

          小規模の事務所ではとても応募資格に合致しないような条件が多い。

          実際、小規模な設計事務所では規模や用途で対応が難しい所もあるとは思う。

          だが、横の繋がりで小さい設計事務所が寄せ集まって、

          設計共同体としては対応可能ではないかと考えているが、

          やはりその応募資格がネックとなって参加すらできないことがほとんどである。

           

          それでもプロポーザルは人知れず募集していたりするので、

          数日置きにネット検索で参加できるものがないか探している。

          そして、今日たまたま見つけた募集しているプロポーザルに興味が湧いた。

          ただ、どうせかすりもしない応募資格かと読み進めていくと

          この10年で300岼幣紊量畋し築物の実績と記載がある。

          あっ、先月末に500屬諒〇禹楡澆完成したから要件に当てはまる、と喜んだ。

          ただ要項を読み進めていくとその10年は今年の夏までと記載があった。

          喜んだのも束の間、気分が落ち込んだ。

          どうにかならないのかと再度じっくり要項を読むと

          300岼幣紊量畋し築物の「実績」ではなく、

          「基本設計と実施設計の実務経験」とあった。

          やった、今年の2月末には設計が終わって、3月から着工しているから

          応募資格に合致する、と再び喜んだ。

          ただ、参加できるだけであって1位を取れるかは別物だ。

          それでもほとんどのプロポーザルのスタートラインにさえ立てないことが常なので、

          そのスタートラインに立てる機会を持てることはとてもうれしい。

           

          いつかは美術館の設計をしたいと思う。

          わらしべ長者ではないが、なかなかスタートラインに立てないプロポーザルで、

          そして、なかなか簡単には結果が出せない強豪の多い中で1位を取る

          それを繰り返す中で設計者としても鍛えられ、

          その数少ないチャンスや苦闘がいつか美術館の設計に結び付くように考えている。

          チャンスを得たのならば、迷わず全力で当たって戦うのみだ。

          敷地確認のついでに

          2019.11.04 Monday

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            プレゼンの機会を頂いたので、敷地確認へ行った。

            敷地確認はよっぽど遠くない限りは実際に足を運ぶようにしている。

            敷地の雰囲気はGoogleで十分確認できるが、

            その土地の周辺の空気感や匂い、風や光の感じる印象は

            やはりその土地に足を運ばないと分からない。

            また、その土地に向かう途中に計画を練るに当たって

            いろんな手がかりがあることが多い。

            やや遠い場所であったが、電車で向かった。

             

            計画敷地周辺。

            古家を解体しての新築工事となる。

            特命の依頼ではないから依頼されるかは不透明だ。

            そして、建築主がどんな性格でどんな好みかまではまだ読み切れていない。

            ただ、今までの経験からは最低限、私自身が良いと思えるプランでないと

            良い結果にならないことが多いので、

            精一杯考えて私自身が良いと思えるプランを検討してみようと思う。

            また、今回からautocad、Revitという新しいソフトを使い始めてみようと思う。

            余計に時間がかかるが、面倒くさがってはいつまでも次へ進めない。

            次へ踏み出すために、自分らしい設計ができるように、

            時間はかかっても挑戦してみようと思う。

             

            敷地からの帰りの電車で久しぶりに京都を通るので、

            せっかくなので急遽、京都国立博物館の平成知新館に行くことにした。

            設計者はここ最近、私の中でいろいろと考える材料をくれた谷口吉生氏である。

             

            敷地入り口から見た京都国立博物館の平成知新館。

            以前に完成間もない時期に一度見学に来ているが、

            約4年ぶりぐらいだろうか。

            その時もいつも通り、美術品は一切見ずに館内を行ったり来たりした。

            ただ、ここ最近、足の調子が悪く、油断したせいで

            京都駅からここまで歩いて20分ぐらいだが、

            足の裏にできていた治りかけの豆の上にさらに豆ができてしまった。

            さらに敷地内に入るだけでも1600円の入場料を取られることを思い出し、

            気分的にどっと疲れて敷地外のミュージアムショップ横のベンチに座り込んでしまった。

             

            ミュージアムショップのFIXガラスの足元廻り。

            ベンチに座りこんで休んでいた。

            ふと目を遣るといろんな納まりが気になった。

            ステンレスの衝突防止のバーは横桟と支柱の太さが同じだが、

            何故ここまできれいな接続部分なのだろうか、

            通常なら隅に支柱を設置するが、下の吹き出し口がきれいに納まるように

            敢えて設置していないのだろうか、

            ガラスの飲み込み代の寸法はいくつなのだろうか、

            水が廻りこんでガラスのパッキンを痛めないだろうか、等。

             

            ミュージアムショップの軒天。

            材質はアルミプレートの電解処理だろうか、

            通常は目地は出隅でとるが、敢えてとらない理由は何なんだろうか、

            目地を取らないので、不整形の軒天になるが、コストは余計にかかるし、

            施工は苦労したのではないか、等。

             

            折角ここまで来て建物近くまで行かないことがもったいないようにも思ったが、

            ミュージアムショップだけでもこれだけいろいろと考えさせられることで

            ある意味、お腹がいっぱいになった気分になったので、そのまま帰ることにした。

            豆があまりにも痛いので、帰りはバスに乗ろうとしたが、

            3連休でバス停も行列が出来ており、バスが到着してもその行列の1/3程度の人しか乗れず、

            あきらめて京都駅まで歩いていった。

            案の定、豆の範囲が余計に広がって顔が歪む程の痛さになってしまった。

             

            帰りの電車でいろいろと考えていた。

            敷地確認に行った場所にふさわしいプランを作成したい、

            目標とする建築家がいる、

            彼に近づくためにすべきことがたくさんある、

            新しいソフトも早く使いこなせるようにしたい、

            来年の予備試験まであと半年程度だが

            もっと勉強のピッチを上げていかないといけない、

            早く豆を治したい、

            一日24時間ではなく48時間にならないだろうか、等。

            家路に就く時に答えは出た、というか、

            前から答えは分かっている。

            優先順位を付けて、手を抜かず地道に一つずつやっていくしかない。

            やってはいるが、ちゃんとその通り、進んでいるか不安になる時もある。

            でも、今までいろいろと考えた結果、

            それが一番の方法だと思うから頑張るしかない。