どうにかならないものか

2020.05.20 Wednesday

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    たまたま縁が合って申請業務の依頼があった。

    今のこのような時期だから、ちょっとした仕事でも有難いし、うれしい。

    同じ兵庫県内だが、行ったことのない地域なので、

    少し遠足に行くような気分で現地へ向かった。

     

    周りは見渡す限り、山と川の風景。

    遠くでうぐいすの鳴く声とカエルの鳴き声がする。

    この2か月ぐらいはほぼ家に閉じこもって作業ばかりしていたので、

    なんとなく気分的にほっとする感じがした。

     

    建築主にお会いして、申請業務の打合せをした。

    簡易な倉庫の申請なので、それほど難易度は高そうではないが、

    唯一、敷地が市街化調整区域にあるので、確認申請とは別に書類を作成する必要がありそう。

    打合せ後、その内容を確認するために役所へ向かった。

     

    兵庫県内ではあるが、この役所へは初めて行った。

    事前にある程度、申請に必要な確認事項や書類を準備してきていたので、

    それに関わる担当課へ直接向かった。

    最初に向かった担当課で市街化調整区域に関して

    2種類の書類が必要そうだということは事前に分かっていたので、

    その点を確認した。

    担当者の返答としては今回は建物は新築だが敷地内増築にあたり、

    以前に同様の書類を提出しているので、どちらも不要とのこと。

    その後、別の課へ向かった。

    別の課で聞きたかったことを確認していたが、

    なんとなく先ほどの課で確認した内容が怪しいような気がしたので、

    その内容を確認するとその二つのうち、一つの書類は提出が必要だと言う。

    うわっ、まただと思った。

    この数年、申請や届出で役所とのやり取りは本当に苦労したが、

    毎度、笑顔で落とし穴に落とすようなことをしてくる。

    確認したのに違うってどういうこと。

    その担当者が一緒に先ほどの課に確認に行ってくれるとのことなので、

    一緒に先ほどの課へ向かった。

    3人でそのやり取りをすると、

    先ほどどちらの書類も不要と言っていた担当者がそれは必要ですとのこと。

    思わず、冗談を言っているんですか、と言葉が出てしまった。

    こちらも今までの役所とのやり取りで二度手間三度手間を味わってきたので、

    私自身も相手も理解できなかったり、勘違いすることを前提に

    その該当書類を準備し現物を持っていって、

    かつ、行き違いや勘違いのないように、

    申請にいるかいらないかだけをシンプルに聞いたのにも関わらず、

    違う指示をもらうことになり、なんだかショックだった。

    さらにその書類一枚に担当課の印鑑をもらうために

    後日再度来る必要が出てきて、余計に暗い気分になった。

     

    その後、以前に提出していた許可申請が先週下りたとの連絡をもらっていたので、

    別の役所へ向かった。

    今の社会状況で、かつ、書類をもらいに行くだけなので、郵送できないかを聞いたが、

    受領印を押してもらう必要があるとのこと。

    担当課に向かい、受領印を押し、書類を受け取った。

    片道1時間以上かかったが、15秒ぐらいのやり取りだった。

     

    最近のニュースでもあったが、コロナウイルスの影響でテレワークが進んでいる。

    ただ、会社印や上司の印鑑をもらうために結局出社している人も多いらしい。

    ちなみに印鑑文化が根付いているのはアジア圏ぐらいで

    すでに日本以外はもうその文化もなくなりつつあるらしい。

    また、日本のPCR検査の陽性者の報告を手書きFAXで行っていたようだが、

    いろんな批判があったこともあり、ネットでの報告に変わったようだ。

    FAX文化の日本も進化していると皮肉めいたアメリカのニュースがあった。

    なんだか恥ずかしくて、情けない。

    印鑑と言い、FAXと言い、本当にどうにかならないものだろうか。

    理由は分からないが、私が会社員時代は社内の組織運営等で非効率だなとたまに思うこともあったが、

    特に自分で事務所を始めてからは仕事で役所とやり取りの中で、

    また、ニュースを見ていてもそういった内容がとても目に付くようになった。

    おそらく曲がりなりにも自分で経営しているから

    私自身に効率性という観点が加わったからなのではと思う。

    効率性が全てではないが、それでも無駄なことは続ける意味はないし、

    やり方は試行錯誤して改善していく必要はあると思う。

    そうしないと生き残れないからだ。

    時間は意識しないとあっという間に浪費するし、

    他人の時間ならなおさらだ。

    設計事務所で言うなら巡り巡って、

    売上は落ちるだろうし、完成する建物の精度も落ちる。

    今回のコロナショックは医療や経済に打撃を与えたことは間違いないが、

    できることなら社会の既存の生き方や考え、文化等に

    逆説的に良い影響をもたらすことになればうれしいなと思う。

    ありがとうございます

    2020.05.08 Friday

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      変わらず引きこもった生活。

      先月の上旬からほとんど家の外に出ていない。

      ただ、3月のコロナショックの始まった頃には

      打合せ中の案件が無期限延期や中止になって焦りと不安で頭の中が混乱していたが、

      家に引きこもりを始めた頃から逆に今がチャンスと、

      今までしようと思っていたことを実行している。

      建築基準法や木構造、過去の建築学会賞を受賞した建築作品等の本の熟読、

      行政法や刑事訴訟法の論文問題を解き、関連判例の読み込み。

      設計に関わるソフトであるRevit、Twinmotion等の基本操作の確認、等。

      日々、一生懸命やっているが、時間がいくらあっても足りないような感じがする。

      このタイミングで仕事が忙しくなると困ると思えるぐらいに

      まだまだしたいこと、すべきことが山積みである。

       

      また、去年は事務所を開業して最も多くの建物が完成した年だったが、

      コロナウイルスの影響もあって完成写真がほとんど撮りに行けていない。

      GW明けに1件、撮影に行く約束をしていたが、

      今の状況なので、連絡のやり取りをして、

      さらに延期して夏頃にお伺いすることになった。

      そのやり取りの中で建築主から以下のような内容でメール返信が来た。

       

      「こちらも外出自粛していますが、田中さん設計の家で外出自粛しているので、

      そんなに苦ではありません。」

      「コロナの影響で世の中が変化して、これから家を建てる人は家でどれだけ

      快適に満喫できるかを真剣に考え始めると思います。

      そんな時に田中さんのような方が設計してくれたら

      みんな満足が行くと思います。」等など。

      この方は心で思っていないことでお世辞を言う人ではないことは分かっているから

      なおさらうれしかった。

      大声でありがとうございます、と叫びたい気分になった。

       

      おそらく今回のコロナショック以降に不況になると思う。

      不況の時に建物を建てたいと思う人は少ないだろうし、

      その不況の中でも、まずは日々の生活の目処が付いた後で

      ようやく建築計画の話になるだろうから

      しばらくは設計事務所としては厳しい時期が続くように思う。

      それでも今回もらったような言葉をまた他の建築主からもかけてもらえるように

      こんな時だからこそできることを自分なりに組み立てて実行していって、

      しっかりと次に繋がる準備をしていきたいと思う。

      整理整頓

      2020.04.13 Monday

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        4月に入って日々コロナウイルスの感染者が増え続けている。

        また、ニュースにもあるように人とモノの動きが止まったため、

        日本全体の経済活動が停止している。

        設計事務所も同様だ。

        コロナウイルスの影響で打合せ等をしていた案件が

        次々に無期限延期や中止になっていった先月は不安の真っ只中だった。

        しかし、事態は好転はしていないが、気分的にはようやく落ち着いてきた。

        打合せを伴う設計活動は今はしていないが、

        申請やプレゼンの準備等で不思議に毎日忙しい。

        ただ、仕事で忙しいというよりは以前からしようと思っていたことを

        日々実行しているから忙しいのかもしれない。

         

        過去に購入した建築雑誌。

        建築雑誌は特に決まった雑誌を毎号購入しているものはなく、

        気になった建物が載っていれば海外の建築雑誌や

        非住宅、住宅を問わず購入してきた。

        また、私のイメージだが、設計事務所の棚には建築雑誌のバックナンバーが

        大量にあるイメージがあったし、

        いつかの設計の手がかりになるように今までできるだけ捨てずにとっていた。

        そして、時間の余裕のある今、自分の持っている建築雑誌等の本を改めて読んでいる。

        今は本棚2つに全ての本が収まっているが、定期的に捨てている。

        本はとても大切なものだと思うが、本棚の肥やしにしているのは

        いろんな意味でもったいないからである。

        また、私の人生において転校や引っ越しが多く、

        その度に物を捨ててきたので、物を捨てることに慣れているからかもしれない。

        今まで捨ててきた本の量を考えると

        その本棚2つに収まっている本は言うなれば厳選された本だ。

        だが、改めて読んでいるうちに今はそれからさらに本を捨て始めている。

         

        今なら情報は主にネットから大量に取得できる。

        また、本だからこそ、得られる情報もある。

        ただ、大量の情報を得られるからこそ、その情報を選び取って本当に重要で

        自分の血肉化すべき情報が何かを見抜く力が必要だと思う。

         

        今のこの状況がずっと続けば経済的に干上がってしまうが、

        ここ最近の必要な情報の整理整頓の作業がとても楽しく充実している。

        できることならこの時間があと1年ぐらいほしいと思える自分が怖い。

        だが、この状況下でそこまで思えることなら

        私にとってとても大切な時間の使い方ができているのかもしれない。

        日常が戻ってきた時にこの時間を使って得られた情報や技術を使って

        次のレベルの設計を目指したいと思う。

        2020.04.03 Friday

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          JUGEMテーマ:建築・設計・デザイン

          世の中はコロナウイルス一色だ。

          私は冬でもシャツ一枚で風邪を引かないぐらい体は丈夫だが、

          さすがに私自身が大丈夫でもこの状況を考慮して、

          周りにもうつさないためにも今月から外出を控えている。

           

          桜の花がほぼ満開。

          郵便局に用事があったので、外出した。

          気付けば近くの公園の桜の木が咲き誇っていた。

          例年、この時期は友人と花見をしていたが、

          今年は早々になしになった。

           

          連日のコロナウイルスのニュースやそれに関わる状況で

          焦りと不安が増す日々が続き、

          さらに家に閉じこもる生活は息が詰まる感じはある。

          ただ、この時間をしっかり自分自身の充電期間と捉えたい。

          実際、以前からしたいと思っていたことを一つずつやっていると

          あっという間に1日が過ぎていく。

          このコロナウイルスが落ち着いた頃には

          さらに一回り大きくなった私で設計ができるように

          一つずつ着実に進めていきたいと思う。

          5年目に突入

          2020.04.01 Wednesday

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            設計事務所を開業し、丸4年が経ち、

            今日から5年目に突入する。

            突入したはいいが、コロナショックの影響で

            今までで一番大変な年になりそうだ。

            ただ、視野が狭まっていたらパニックになりそうだが、

            それは他の人達も同じ。

            設計事務所を始め、全ての業種が今年は試練の1年になるだろう。

            だが、視野を拡げれば、ピンチはチャンスではないが、

            日頃の仕事の流れではない状態だからこそ、いろいろとできることはあると思う。

            こういう時だからこそ、しっかり頭を使って

            自分なりに組み立てていくことが大切だと思う。

             

            この4年を振り返って思うのは、良い建築主に恵まれていたと思う。

            また、建築主を始め、いろんな人と関わることでたくさん勉強したように思う。

            設計に関しては私が主導していく立場だが、建築主等からそれ以外のことで

            教わることや学んだことも多い。

            設計者として一回り大きくなったように思う。

            今は厳しい時期だが、この時間を有効に利用し、

            さらに設計者として高みを目指して行きたいと思う。